故郷には帰りたいけど、決して過去には戻れない。哲学的に考えてみると、故郷には、実は戻れないところである。なぜなら、すべてのものは毎秒変わっているから。だから、違う時点にあるものは同じものではないと言ってもおかしくないということだ。僕の生まれ育った町はもう存在しない。もう時間と一緒に去って行いたものであり、例え同じ名前が付けられていても、決してそれが僕の本当の故郷だとは、完全に言えないのである。
平凡の人々には決して大きな問題ではないと思うけど。僕もある意味で平凡人である。来日して留学を3年間もやり続けてきたからといって、それで僕は他の人間と違い、特別な人なのであるとは全く関係のないことだ、むしろ証拠のない、わけの分からない自慢話に聞こえるしかないのだと自分でも強く思っている。まあ、唯名論者たちは「人間」などの普遍性を持つ区別を認めないとはよく分かるが。つまり、「平凡」というのも、ただの実在しない人間が勝手に作った概念だと言うことだ。まあ、僕にとってはどうでも良いことなんだけど。
旅はまだまだ続く。随分と疲れてきちゃったけど。
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